:::ちょっとここだけの撮影裏話:::

読者カードでもアンジェの学校へのお問い合わせがとても多かったです。
この学校はクリスチャン・トルチュさんやエリック・ショヴァンさんなどが卒業した花の学校です。ラミー校長に 「なぜ優れたフラワーデザイナーを育てることができるのですか」と質問したところ、「もちろん、よいカリキュラムが 最大の要因だけど、ロワールには豊かな自然があるし、光の美しさが違う。美しい自然が優れた美的感覚を養うと思う」 と話してくれたことが印象的でした。
今回、私はラッキーにもパリ取材を担当したのですが、やはりパリの光は美しいです。写真を見るとそれがよくわかります。
また、今回家に招いてくれた4人のフラワーデザイナーの家は本当に個性的でした。いろいろエピソードはありますが、とくに、 トルチュさんの別荘を訪れたときのことは忘れられません。
取材の朝、現地のプロヴァンスは雨が降っていて、トルチユさんからパリにいる私達スタッフに電話で「延期した方がいいのでは」 と連絡が入りました。とはいえ、スケジュールの余裕はなく、その日しか撮影はできなかったのです。「絶対晴れる!」と半ば やけっぱち、空に向かって祈りながら、3時間かけて別荘に到着すると、なんと太陽が顔をだしたのです!
「奇跡的だね〜」とトルチュさんはじめスタッフはみんなで喜びました。そして撮影が無事終了して駅につくと、また雨が降って きたのです!私はこの日ほど、天気と仲良くなれたことはありません。思いは通じるものですね。
トルチュさんのお庭で「そこは踏まないでね」と言われた場所に日本から持ち帰ったという「しそ」が生えていました。 ちょうどp34の右下の地面あたりです。

機会があれば、またぜひ、パリの話をさせてください。この本を買ってくださって本当にありがとございます。もっともっと、 よい本をつくるため、これからもがんばります。
         しのぶ